今年はアメリカ4年に一度の国をあげてのフェスティバル、大統領選の年。
8年前の今頃も、ヒラリーかオバマか、で民主党支持者は真っ二つに分かれていたっけ。
最初は勢いのあったヒラリーさんも、徐々にオバマ人気に追いつかれ、追い越され、挙句の果てに「恥を知れオバマ!」などと公の場で叫ぶなど異常な言動が目立ち始め、自滅した。
あの人はどうやら、感情が高ぶると冷静でいられなく欠点があるらしい。
「ヒラリー起用は是か非か」
http://blog.goo.ne.jp/shokobrown/e/636078d78d154c91625c1faa6b9ed0ca
8年前に敗れたときはもう疲れ果てたのか大統領選には出ないと言っていたけれど、やはり「初の女性大統領」の夢は諦めきれなかったらしい。
今回は前の轍は踏むまじと、念には念を入れて自滅しないよう綿密な計画を練りキャンペーンを展開している様子。
すごい精神力だと感心する。
その執念。勝つためなら何でもする、という勢い。
でもね、ヒラリーさん。
私はあなたがやはり信じられない。
8年前に平気で「ファーストレディーだった1996年、ホスニア訪問の時、銃撃戦の中を飛行場を移動したのよ」と堂々とテレビでいってのけ、翌日に嘘がバレた。
そんなバレバレのウソのドラマ作らなくってもいいじゃない。
女性初の大統領は同じ女としてはうれしいけれど、あなたのようなウソつく人じゃいやなの。
それに、あなたは言うことがコロコロ変わりすぎる。
大統領選の前になって票稼ぎのために立場を変えたことが多すぎる。
イラク戦争には賛成の票を入れておいて、いまさらあれは間違いだったって?取り返しつかないじゃないの。
それに一番いやなのは、あなたがいまだに選挙資金をウォールストリートからの献金で賄っていること。
ってことは、大統領になっても彼らに操られ続けるってこと。これは結局、オバマさんも同じだった。
大なたをふるえなかったのは、結局は政治が1%の金持ちに縛られているから。
だから、銃規制も、保険制度も、みんな最後は金持ちロビーに潰された。
ここをクリアしない限り、本当の国民ための政治は無理。
それはどの国も一緒。どんなに切り離そうとしても、やはり政治にはお金がかかる。
先立つものは必要だし勝たなきゃどうにもならないから、とりあえずもらえるものはもらっておく。
当然勝ったあとも、資金の提供者に手も足も縛られて、人民のための政策は議会を通らない。それが今までの選挙だった。
でも、ここにバーニー・サンダースが現れた。
彼は選挙資金を一切ウォールストリートから受けとらず(いわゆる“スーパー・パック”)、一般国民からのそれこそ20ドルとか50ドルとかの小さな小さな募金の積み重ねで選挙戦を戦ってきた。
彼に勝ってほしい、大統領になってほしいと願う一般市民のその身を削るようなお金が、ヒラリーさんの資金と並ぶまでになった。
これは今まで誰もがなしえなかったこと。
選挙戦では潤沢な選挙資金がないから、大がかりな広告も広報も打てなかった。
それでも、どんな大きな資金援助オファーを受けても、その相手(企業・団体)が自分の信条に合わない奴だったらかたくなに断り、かかわろうとしない姿勢を貫き通した。その潔さ。
武士は食わねど高楊枝、だ。
そう、彼はサムライなのだ。
しかし、その潔さが税率をあげられるかもしれない大手企業やビリオネアたちに嫌われ、恐れられ、潰しにかかられた。
当然、大企業の息がかかるテレビ局や新聞社などのマスコミは彼の名を一切報道しなかった。まるで、ヒラリーさんしかこの世に存在しなかったかのように・・・。
それでも、彼は耐えた。
その姿がかえって、若い層を中心に爆発的に人気を広げていった。
ソーシャルメディアを使って爆発的に「バーニー」の名は広まっていき、彼の演説を聞こうと押しかける人をもう止めることはできなかった。
それに彼の唱えていることは、人権運動家だった30年前から政治の世界に入った現在も、一貫して変わらない。
ヒラリーと大きくちがうのはここだ。
彼が一貫して戦い続けているのは
・黒人差別の完全撤廃
・男女平等
・労働最低賃金のアップ
・大学の入学費・授業料の無料化(授業料が高すぎて学びたくても学べない学生が多いアメリカ。学生ローンは社会人になっても重くのしかかりアメリカでも大きな問題になっている。)
・政治とカネの問題
・宗教差別の撤廃
・国民皆保険制度の確立
・イラク、アフガン戦争からの撤退
彼の軸は一切ぶれない。
「一生懸命に働いているミドルクラスの人たちが、人口の1%の高所得者層に搾取されない、バカをみない社会の実現」
私はここに激しく同感するのだ。
日本のメディアでは何かと「極端にリベラル」などと言われているが、これも報道の圧力だろう。
マイナスイメージを植え付けようとしているだけ。しょせんはどこも同じ。
ただ、サンダース大統領が実現したら、日本はかなり痛めつけられることは覚悟しておいたほうがいい(だから恐れているのか?)
★★
そんなこんなで、すっかりバーニーにいかれてしまっているPちゃんは、私にいろいろ誘ってくるのだけれど、私は負けたら後が切なくなるからなるべく立ち入らないようにしていた。
でも、一度くらいはそんな人の生演説を聞いてみたい。そんな気もしていた矢先、
いよいよイリノイ州で前哨戦の投票(スーパー・チュズデー)が行われる、その前日にバーニーがシカゴ入りするというニュース。
いてもたってもいられないPちゃんは、シカゴに行くという。
よし、じゃ、この目で確かめにいってみるか。
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場所はシカゴダウンタウンのど真ん中。
8時半開始予定だが、6時半ごろ早めに到着してこの状態。
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時間がたつにつれてどんどんと人は膨らみ、向こうがもう見えない・・・
えべっさんみたい。
テレビ中継も・・
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シカゴポリスも・・・
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本日の傑作
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ルーズベルト大学のオーディトリアム。
普段はコンサートやオペラが開かれる劇場だ。歴史的建造物でもある。
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この間のシカゴ市長選挙で、僅差までエマニュエルに迫ったヒスース“チューイ”ガルシア氏が、応援演説。
もちろん、カネまみれのエマニュエル現市長はヒラリー支持。
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2時間遅れでやっと11時ごろ登場したバーニーに総立ち。
圧倒的に20が多い。この熱気。まるでロックコンサートだ。
大統領選挙ももはやロックコンサートより面白い?
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この日も熱い、バーニー。
つぶれた声で「Enough is Enough!」シャウトする。
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うれしくてたまらないPちゃん。
「キミがプリンスのコンサートいくのと同じ」と言われ、妙に納得。