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Channel: Life in America ~JAPAN編
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Pちゃんの夏休み

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私が日本に帰っていた3週間、Pちゃんはそれは大忙しだったそうだ。
6月あたりから家の外観の修理にコツコツとりかかっていたのだが、やり始めるともうそれしか見えなくなるPちゃん、次から次へと家の傷みがみつかって修理が飛び火、毎日のようにホームセンタ通いだったという。
何かをみつけてしまったら最後、「明日やろう」という言葉はこの人の辞書にはない。どんなに遅くとも遠くともホームセンターまで買い物に出かける執念深さは、さすが研究者だと納得。
(このパワーを研究に向けてほしいものだが・・・)

どうしてそこまでして自分でやるの?プロに頼めばいいじゃない、と以前言ったところ、
「何千ドルも払ってまた中途半端な仕事されるのは余計にストレスになるからいやだ」とひとこと。
確かに、アメリカで今までプロの業者さんに頼んでまともな結果になった試しがない。

引っ越して間もないころ、壁(電気ジャック)から水が出てきてびっくり、業者さんを呼んで壁の一部を切り開いて見てもらったら、水道管の継ぎ目がきれいに外れていて壁の中が水浸しになっていた。
家を建てた時のいい加減な配管工事が原因だった。
一度嫌な予感がして大雨の後に屋根裏を調べてみたら、そこらここらが水浸しだったこともある。
それも手抜き工事のせいだった。
自分たちの仕事に「誇り」というものがあるのか?と怒りが湧いてくる仕事ばかりでいやになる。
プロフェッショナルな仕事をきちんとまじめにやる気質の日本、ドイツからきた私たちには、特にこのあたりが許せない。

そんなことが重なって、Pちゃんは完全に業者と言うものを信用しなくなってしまい、全て自分でやらなければ気が済まなくなってしまった。
もともとバカがつくくらい丁寧で完璧主義。これがまた、時間がかかりすぎて終わらないのだ。
別に働いているわけでもなく時間はたっぷりあるんだし、体を動かしていると気もまぎれるだろうから、私としてはどうぞおやりなさい、という達観した気持ちで見守っているのだが・・・・・・やはり、見ていていらいらする。


さて、夏休みの間、Pちゃんが最もやりたかったのはカーペットの水洗い。
私がいないのを利用して、リビングの家具を全部廊下に運びだしさっそく作業を開始。
まずホームセンターでカーペット用の洗浄&掃除機をレンタル。水の力でカーペットを根こそぎ洗浄するパワフルなマシンで、これを一度かけると瞬く間に水が真っ黒になったらしい。
それを水が濁らなくなるまで繰り返したあと、しばらく放置して乾燥。その後家具をまた運び込んだというのだ。
よくもこれだけの作業をひとりでやったもんだ、とこの人の執念に感心。


それだけではなく、かねてから修理を勧告されていたガレージの扉の凹み、ドア周りの腐った木の取り換えとペンキ塗り、と次々に新たな課題を見つけては修理を完了。

そんでもって今は、家根まわりの修理に没頭中。
昔ははしごに上るのも怖くてびびっていたのに、今は平気で屋根の上を走り回っている。


とにかく怪我だけはせずに、気のすむまでやってちょ。


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