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Channel: Life in America ~JAPAN編
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“お尋ね者”のローマ法王

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ここのところ、ローマ法王ベネディクト16世退位のニュースでもちきりだ。
普段は海外のニュースなど全く興味がないのに、ことバチカンの話題になると大騒ぎ。
アメリカはこういうところがやっぱりおかしな国である。

なんでも存命中の法王が退位するのは700年以上ぶりだとか。
高齢であることの体調が理由だというが、実は自ら犯した「罪」のせいだという説が本当らしい。

それは「部下のchild abuse(幼児虐待)を隠ぺいした」罪。
結婚を許されず一生神に仕えるカソリックの神父の間では、幼い少年たちをレイプする事件が世界で後を絶たない。
今まで明るみになっていないものも含めて、全世界でその件数は数万件、いやそれ以上に及ぶと言われている。
その“大罪”を隠ぺいした長が、世界12億人のカトリック教指導者であるローマ法王ということになる。
(映画『Doubt』はこのあたりを実によく描いていた。)

「結婚してはならぬ」という教えは聖書にもないというのに、これはいつ誰がどのような目的で作り上げた掟なんだろう?
妻帯していない大の男たちがうじゃうじゃと一つ所にいること自体、普通に考えたら不健康だろうに・・・

Pちゃんの両親と一緒に暮らしているマニュエルもこの一人だ。
若い頃はバーテンダーをやっていてポルシェを乗り回すようなプレイボーイだったらしいが、何故かその後聖職に入りもちろんずっと独り身。還暦をとうに超えている。
今でもたまにひどい鬱になる、と聞いている。
ううむ、やっぱり不健康なのよ・・・。


さてそのローマ法王、退位後もバチカン市国内に居住することになっているそうだ。
それもそのはず、近隣の国々では国の法律に従って法王を「幼児虐待隠蔽の罪」で逮捕する用意ができているのだという。
この国を一歩出たら法の裁きを受けなければならない「お尋ね者」なのだ。
法王の新しい正式呼称は「ローマ名誉法王」だというが、なんともトホホな名誉法王誕生だ。


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